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2024年も残り3分の1、これからのポイントをお伝えします!

Payroll accounting, social insurance, personnel and labor affairs

今年も間もなく8月も終了し、ついに9月へ、今年も残すところ3分の1となります。今年の夏は、パリオリンピックで盛り上がった一方、やはり猛暑となり、日常の生活を送るだけでも体力を奪われるような感じを受けた方は多いのではないでしょうか。

私共がサービスを提供している人事労務と言う視点で言いますと、6月及び7月の定額減税の対応、そして、労働保険年度更新、社会保険定時決定(算定基礎届)というように、年次業務及びイレギュラーな業務の対応も一段落し、久々の通常月を迎えたという思いです。

しかし、冒頭にお伝えしました通り、今年も残り3分の1、4か月足らずとなります。そこで今回は、この4か月を有意義に過ごすため、これからの年次業務や法改正等についてお伝えさせて頂きます。

法改正

まずは、法改正と言う視点で見てみたいと思います。法改正では、①社会保険の適用拡大、②最低賃金額の引上げ、そして、③育児・介護休業法の改正について見てみたいと思います。

1.社会保険の適用拡大(2024年10月)

社会保険の適用拡大につきましては、先月のコラムや弊社発行のFirm News等でもお伝えさせて頂いているところではありますが、10月から厚生年金保険の被保険者数が51人以上の企業等で働く短時間労働者の社会保険加入が義務化されます。この適用拡大の対象になる企業に対しては9月上旬までに「特定適用事業所該当事前のお知らせ」が送付される予定となっておりますので、もし、届きましたら必ず内容の確認をすると共に、これにより労働者の手取額や企業の負担にどれくらいのインパクトがあるのか、一度、試算されることをお勧めします。そして、対象者がいる場合には、その方々への説明を忘れずに実施してください。

2.最低賃金額の引上げ(2024年10月)

例年のこととなりますが、10月から地域別最低賃金の見直しが実施されます。今年は、引き上げ額の目安が50円とされておりますので、今までにない、引上げが実施されることとなります。引上げ後の額の適用日は都道府県により若干異なってきますが、時給者の給与額が最低賃金を下回ることにならないか、また、固定残業制(定額残業制)を採用している企業では、その額は問題ないか等の確認を9月中に実施してください。

3.育児・介護休業法の改正(2025年4月)

改正法の施行日は、来年4月となりますが、4月に向けてどのように準備していくのか、そのスケジュールをしっかりと計画する時期に入ります。弊社にも4月以降の育児・介護休業法に関するお問い合わせも増えてきているところではありますが、この法改正がどういうものであるのか、何に影響し、そのインパクトはどれくらいのものなのか、また、就業規則の改訂は必要なのか等を是非一度、イメージし可視化することにより、その後の対応がスムーズになるのではないかと思います。

年次業務

次に、年次業務についてです。

年次業務と言えば、そう「年末調整」です。今年は、定額減税の対応がありましたが、年末調整時は、この定額減税も考慮し年末調整を実施することになりますので、例年とは、また少し異なった目線での対応が必要となります。

多くの企業では、10月末~11月初旬にかけて、年末調整書類の従業員への配布又はWebでの情報回収のため入力サイトのオープンをすることになるかと思いますが、これからの9月~10月中旬にかけての準備が10月末以降の本格的な年末調整の対応のポイントになってくるかと思います。そして、その為に実施すべき事項としては、以下のようなものが考えられますので、是非、ご参考にして頂ければと思います。

①昨年の振返り

…昨年の年末調整で誤った処理があったか、また、時間を要した/苦労したところはいつ行ったどの処理であったか

②昨年との違い

…法改正はあるのか、従業員数の前年比較、実施方法に変更はあるのか

③上記①及び②を考慮した全体計画

…スケジュールや人員体制その他社内Helpの有無

おわりに

2024年も残り4か月になって行きますが、人事関連業務と言う視点では、ここからもう一度アクセルを踏みなおし、業務を実施する必要があります。特に、年末調整に関しては、年の最後に最大の業務が待ち受けていると言っても過言ではありません。

EPコンサルティングサービス/社会保険労務士法人EOSは、給与計算・社会保険手続き、人事労務コンサルティングサービスの提供を通じ、クライアントのコアビジネスをサポート実施しております。何か気になることや分からないことがあれば、お気兼ねなく、お問合せ頂ければ幸いです。経験豊富なプロフェッショナルスタッフが皆様の課題を的確に捉え、しっかりと現状に寄り添いながらサポートを行わせて頂きます。

松本 好人

Yoshito Matsumoto

HR Solution Division/Director and Business Manager Specified Social Insurance and Labor Attorney Social Insurance Labor Consultant Corporation EOS Representative employee Master of Comparative Law, Japan Labor Law Association After graduating from graduate school, he was a consultant at the Tochigi Labor Bureau and worked at a social insurance and labor attorney office in Yokohama, then joined EPCS.

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